はんドンクラブアドベントカレンダー 12日目の記事です。
本当は別の記事を作る予定でした。(ごはんテロで比較する欧州各国料理のお話とか、PCを新しくした話とか。)
ですがはんドンで位置情報エンジニア(笑)的なTimelineをみまして、負けず嫌いな私は位置情報の話に急遽することにしました。
みんなひどいですね…。ひどいのでこの記事を見て覚えて帰ってほしいことがあります。
おぼえてほしいこと
ゆのかさんは、一般的な位置情報エンジニアです。
はんドンの聖地
ちらほら聖地巡礼勢がいるようなので、はんドンの聖地を考えてみます。
私は、寡聞ながらはんドンの聖地というのは聞いたことがないです。サーバーの場所?でしょうか。確か非公開ですね。
ここではんドン民ならみんなが知っている 415661 という数字を考えてみます。
当然、緯度経度にこんな値はありません。(小数点以下が415661の地点はあるのですが、複数あるので位置が同定できません)
6桁の数字といえばマップコードというものがあります。カーナビなどで使うこともありますね!
ここに415661を入れてみましょう。
東京都江東区若洲。東京港臨海道路のつけねあたり約30m四方です。海の中なのがちょっと残念ですが割と陸に近いです。
海に電柱が映えているわけではないですが、近くは釣りスポット。いつか(聖地って勝手に決めたので)行ってみたいですね。
これではんドンらしい記事を書くというセルフノルマが終わって心の恒久平和を取り戻しましたのでここからが本題です。
なぜに迷うのか
なぜ位置情報エンジニアでも道に迷うのかを解説したいと思います。
緯度経度は一意?
この話題。もちろんYesでしょう?と思っている方多いと思います。
だって、地球を球体として捉えて緯度と経度を振って一意に決まるようにしてるんじゃないの?と思った皆様。惜しいです。
そもそも地球は球体ではありません
そして、地球の正確な形がわかってきたのはわりと最近。
地球の形の捉え方が変われば当然緯度経度だってずれます。
実は2002年まで日本の地図は日本測地系というローカルな測地系を使っていました。
日本の地図だけを考えるならこれで十分だったのですが、Googleマップが世界対応しているように、だんだんうまくいかなくなってきました。
そこで世界標準にあわせ世界測地系といわれる地球規模の測地系が標準となります。(世界測地系も何度か変わってます)
しかし!未だに日本測地系で計測されているデータは多く、単純に緯度経度を聞いただけでは場所が決まらないんですね。
ちなみに同じ緯度経度の日本測地系と世界測地系の差は日本列島本土で450mくらい。わりとずれてます。
これをずさんにやった結果が某Appleの2012年パチンコガンダム駅事件ですね。
地図の回転の技術
地図を回す派閥の皆さん。私も仲間です。最近は見る機会が減りましたが、物理地図を回すと注記が見にくくありませんか?
一時期まではインターネットの地図もこれでした。地図をJPEGの画像データ(ラスターデータ)として保存していたんですね。
注記の文字も画像だったので、地図を回転すれば文字まで回転してました。
それがある時期から各サイトのデータがベクター化されました。ベクター化されたので回転が容易になりました。 フォトショップとイラストレータのデータと同じですね。イラレのデータは一部だけの回転も縮小もらっくらくです。
(え?イルミネーションに映り込んでしまった人間を簡単に画像処理で消せる時代に何言ってるんだ??そ、そういう話じゃないですよ。)
ちょっと脱線なのですが
そしてベクター化はもうひとつの効能を出すはずでした。
画像はとにかく重いですから、ベクター化によってデータが軽くなるはずだったんですね。
PCはともかくモバイルは軽い方がいい。(話題の5Gだって、実用的には夢の技術とはならないそうですね)
つまりデータは軽ければ軽いだけいいんですが…。
日本の測地はとにかく綿密なんです。綿密すぎでデータが多い。データが多くて地図画像に出す際にはかなり削ってるんですね。
ユーザーはいつ縮尺を変えてくるかわからないので、ある程度位置情報のデータはまとめて送る仕様にしているせいで…結局データ減ってないじゃないかーい。 なんなら都市部はデータ増えてるじゃないかーい。なんてことが起きてしまい、ベクター化によってデータ削減ができなかった裏話があります。
それはともかく
ベクター化によってわかりやすくなった地図なんですが、さっき言ったように日本はひっじょーにデータが多い都会を抱えていますので、全部のPOI(Point of Interest 建物とか交差点とか地図に表示されている物体の総称だと思って)を表示できません。
故に取捨選択がすごく重要なのですが、迷わないために重要な目印要素ってわりと個人差があって、難しいんですよね…。
ラスターの頃は単なる画像ですので、固定で決めるしかなかったんですが、ベクター地図の時代なのでだし分けがもちろん可能。故にそこは地図ごとの差別化要素。だからこそ難しい。
それもこれも日本の複雑さのせいなんですけどね。
今いる場所がわからない
今いる場所がわかるようにするシステム。みんな大好きGPS(米国製)。
ニュース追いかけている人ならGPSを補完してより位置制度をあげるための日本の準天頂衛星システム(みちびき)のこともご存じかもしれません。
3次元空間に生きている私たちは(2次元に生きている方もいます…ね。2次元高飛車美少女オタクお嬢様可愛いですし仕方ないよね)3つの座標(x,y,z)と正確な時間(t)の4つのデータを得るためには4つの衛星から通信を受けなければなりません。四限連立方程式ですね。 故に4つの衛星が見えないと位置がずれる。都市部でビルが多く等お空が狭い地域はGPSだけだとなかなか4つを見つけられなくて…みちびきの衛星を増やして捉えられる衛星の数を増やせば、GPSの補完ができる…そんなはずでした。
が、みちびきの電波をとらえたら位置は正確にでますでしょうか?結構皆さんずれていることを体験しているはずです。
まだ都心の空は狭くなりすぎてしまったのでしょうか?
それももちろんあるんですが、衛星電波がとれないならまだやりようがあるんです。
一番の問題は間違った電波を受信してしまうこと。
GPSから飛ばされた電波がビルに跳ね返ってそれを受け取ってしまったりすると、実際の衛星までの距離と違うことになるのでデータがおかしくなります。
だからスマホの地図の現在位置が結構ずれるんですね!
だから迷うんです
技術的にいろいろ頑張ったりはしているんですが、道に迷うのは仕方ないということがわかりましたでしょうか?
いろんな技術ができてきたんですが、迷うときは迷うんです。
来年に向けての目標
年末なので抱負を書くことにします。 みんなが見ている記事で宣言すると頑張れるかもしれないのでちょっとお付き合いください。
①V化って表現方法として面白いと思うんです。Vtuberはさすがにレッドオーシャン過ぎますが、匿名としてのV化いいですよね。 来年はVroidあたりの技術を取得したいです。
②健康診断でひどい貧血言われてしまったので、さっさと直すこと。
この二つを頑張りたいって思ってます。
最後に大事なことなので
ゆのかさんは、一般的な位置情報エンジニアです。 はい復唱。
はんドンクラブアドベントカレンダー次の記事で折り返しですね!
前半の記事は皆様とても面白い記事でした。後半の皆様にも期待してます。
それではみなさま
最近乾燥してきましたし、コロナなどお気をつけください。喉が痛くなる前に加湿器…ですね!
以上、ゆのかの記事でした。
あぶりだしに気づいた、そこのあなた!さすがです。アドベントカレンダーのほぼ折り返しということで今までの皆さんの記事のネタを全員分ちりばめてみました。話の持っていき方に無理やり部分があるのはお許しください。